―翌朝、



「ん~、ちゅぱちゅぱ」

朝目覚めた時、私はなぜか自分の親指をくわえて吸い付いていた。だが、なぜだろう・・・。何と言えばいいのだろうか・・・。

あともう少しだけ夢の続きが見たいような気分。これらはすべて、おねしょが治っていなかった頃の甘い記憶。

そして完全に目が覚めた私は、着けていたおむつに目をやる。お股だけもっこりと膨らんだパジャマ。

お股とお尻からは、朝もやのように涼しく、しっとりとした感触が絶えず伝わってくる。そして、微かに広がる甘酸っぱい『香り』・・・。

「えへへぇ、さな、ちーでちゃったぁ♪」

私は、隣で眠っている夏子ちゃんを起こす。

「ねぇねぇママぁ、朝だよぉ♪」

「ん~・・・、よく寝たぁ・・・」

「おはよぉ~♪」

「さなちゃん、おはよ」

「ママぁ、さな、いっぱいちーでちゃったぁ。おむちゅかえてぇ♪」

「ちょっとさなちゃん!私はママじゃないってばぁ!」

「あはは!ごめんごめん」

同居人の夏子ちゃんだと分かっていても、私は夏子ちゃんに『ママ』と言ってしまった。それだけ私は、覚めてほしくない夢を見ていたのだろう。

夏子ちゃんが私のパジャマのズボンを下ろすとき、なぜか優しく、慎重に脱がす。この動きが、私の心をさらにくすぐってくる。

何だか、大事に大事にしてくれているようで、すごく気持ちがいいのだ。だが、夏子ちゃん曰く、こうして丁寧にズボンを脱がしたのは、これだけでなく、もう一つ理由があるらしい。

それを物語るのが、私のお股を優しく包み、一晩中に容赦なく放たれたおしっこからお布団を守ってくれたおむつだった。

だらしなくぶよんぶよんに膨らみ、むにゅむにゅとスライムを触っているかのような不思議ながらクセになる感触を与える。

そして、少しでも動けばたぷたぷと揺れ、外せばドサッと大きな物音をたてて床に落ちるおむつは、一晩中に放たれた私のおねしょの量を物語る。

その時の私は、どうやら赤ちゃんのようにお母さんに世話をしてもらっているような夢を見ていた気がする。

「いっぱいおねしょしちゃったんだねぇ。もうおむつがパンパンで、満腹そうだよ♪」

「だってぇ、ママに抱き締められて、見守られてる気がしたんだもん♪」

「そうなんだぁ。私もさなちゃんの可愛いおむつ姿を見てて、あの頃のトラウマなんかどっかに行っちゃったよぉ」

「私も、おねしょを卒業して激しくおむつを嫌っていたあの頃の自分がすごくばかばかしく思えてきた♪ね、私のおねしょ、どんな香り?」

「なーんかまだ恥ずかしがってそうで、きまり悪そうな香りだなぁ~。えーい、堂々としーしーしちゃえ!」

「やぁん、なっちゃんの意地悪ぅ!もうしーしー出ないよぉ!」