「警察だと!?ふざけるな!北村はあたしたちのものよ!あんたにどうこう言われる筋合いはねぇ!」



言っちまったな。あの侵入者を奴隷同然に扱ってることを、向こうから言ってきた。



「リーダー、それはまずいんじゃないの!?相手は北村を警察に出すって言ってるのよ!?

もうこれ以上噛みついたって、相手をねじ伏せるのは難しいわよ!」



仲間からも奪い返すのは諦めようという話が飛び交った。だが、真ん中のヤツは未だに諦めのムードすら漂わせてこない。

頑固なヤツだ。一途な性格だけは尊敬してやろう。だが、人としては最低極まりないヤツだ。



「悪いけど、ここに置いていった品物、全部警察に通報して調べてもらったけど、盗品だったんだよなぁ。

全く、とんでもねぇものをつかまされた俺の身にもなれよな!」



俺は侵入されるたびに部屋にある品物が増えていることを怪しく思い、昨日送り付けられたおむつを除いて、すべて警察に通報して調べてもらった。

その結果、置かれていた商品はすべて盗品だったことが分かった。

警察は壊したり、汚したりしないことを条件に、ここに保管してもよいと言った。本当は、別件の事件で押収された証拠品が多すぎて、倉庫が満杯だっただけなのだが。



「盗品?なんだそれ。あたしたちは知らねーな!

自信があるんなら、出してきな!」



相手は挑発した。相当自信があるのだろう。俺は、



「悪いけど、証拠品持って来るから、そこで待っててくれないか?」



と言って、室内に戻った。