だが、彼女と母親はにっこりと笑っていた。どこか満足げな雰囲気を持って。
「お兄ちゃん!あのね、私、お兄ちゃんちに遊びに行ってもいいかな?」
俺はOKせざるを得ないと思うほど、ひどく興奮していた。
今まで女に好かれることなど無かったからだと思う。
母親も彼女を止めるつもりは無いようだ。
「やったぁ!
じゃあお兄ちゃん、○○日に遊びに来るから、お家で待っててね。
じゃないと、あの時みたいに侵入しちゃうかもよ?」
最後の言葉が妙に恐ろしく感じられた。
お前、あの時警察に連れて行かれて、面倒なことになったのを覚えてないのか!
「分かったよ、家にいるから。
俺がいなくても、侵入なんか絶対にするんじゃねぇぞ?」
「今の冗談だよぉ!」
「冗談にも程があるぞ。気を付けろ」
「うぅ~」
まぁ、彼女にだったら何度でも侵入されてもいいかな、と思う。