他人の夢ってすごくドキドキしない?いったいどんな夢見てるんだろとか、なんでこんなに幸せそうな寝顔なのかとか。想像するだけで、体も心も夢心地♪…ってまた興奮しちゃった。てへへ。
そんな気になる方に朗報です。あたし、アーリオ=クローチェ=デ=カステリオは、そんな他人の夢に潜り込むことができちゃいます。といっても、盗み見できるってだけなんだけどね。ちょっとばっかし悪い気持ちもするけど、あたしの好奇心は不滅なのだーっ!
今日もまた、誰かの夢に突撃隣の晩御飯っ!間違ったっ!突撃隣の夢空間!はっじまっるよーっ!
今日のターゲットは、このお2人さん。仲良しこよしで芝生の上に寝てる9歳ぐらいの可愛い双子。なんか兎の耳が生えてるけど。ま、気にしない気にしない。まずは右のタレ目の子。むー!可愛いなぁ。肌も綺麗だし髪も絹みたいで白ウサギ見たい。抱きしめたいなぁ。ぎゅって感じで。きゃーっ!口をむにむにさせてるー!可愛すぎるよー。罪づくりだよーっ!っとまた暴走しちった。落ち着いていこうぜ。すーはーすーはー…っと。……よし!
じゃ、お邪魔しまーす。
…ってのっけからどういう光景なのよー!この子なんで貼り付けみたいに縛られてるの?っていうか、周りにいるこの3人は誰!?
「白梅。縛られている気分はどう?」
一番大っきな男の人がこの子――白梅ちゃんに尋ねた。むぅーっ!さては悪い人なのねっ!こらくらえっ!えいっ!もう、こんな時何もできないのは不便だよぉ〜。
「……薫……どうして…?」
白梅ちゃんは大っきな男の人――薫に質問で返す。ちょいとばっかしイケメンだからって、こんなこと許されるとは思うなよー!
「どうしてじゃと?笑わせおる」
今度は真ん中ぐらいの金髪の子が、鼻でふふんと笑いながら言った。この子も耳が違うんだー。えっと……狐かな?
「……いなり姐さん……」
白梅ちゃんが俯き加減で、その名を呼んだ。呼ばれた金髪の子――いなりちゃんは意地悪そうな笑みを浮かべて、
「お、わかったようじゃな?夜な夜なわしを凌辱しおってからに。そろそろツケ、払ってもらうぞ」
と何とも卑猥そうなことを言った。うわーエッチだー!変態だー!顔が熱くなっちゃうよーっ!夢見るときは慣れっこだけど、流石になれないなぁ。
「で、俺はそのおまけにゃ」
最後に一番小さい子が、独特の語尾をつけて言った。尻尾とか耳とか、まともな人間が薫ぐらいしかいないってどういうことなのよーっ!なんなの?人外魔境なの?ここはーっ!
「……たま…」
一番小さな子――たまちゃんはニカリと意地悪そうに笑うと、徐に白梅ちゃんのオレンジ色のフリルスカートを捲りやがった。って、セクハラじゃなー…い?ってあれ?この子どうして…
「赤のタータンチェック。やっぱりチョイスも可愛いね。白梅」
薫の優しい声が、耳に届いた。あたしは目の前の光景に戸惑い、理解が追い付いていない。
「ふふ…覚悟は良いかの?白梅」
いなりちゃんがその手を伸ばし、シュルルとリボンを解いて、パチッパチッとリズム感よくホックをはずしてゆく。ぺろりと前当てを外すと、むはとした蒸気が、空間中に広がった。
「ああ…こんなにおもらしして。イケナイ子だね、白梅は」
薫の卑猥さに満ちた声が、耳触りだ。白梅ちゃんはその白い肌をカァーっと赤くして、拳をぎゅっと握った。仕草がすごく可愛くて、抱きしめたいのに、助けたいのに、何もできないもどかしさが体を焼いていく。そのとき、ぴょこんと、「あるもの」があたしの目に飛び込んだ。えっ、ちょ、まっ!どういうことよ!というか、もうどうなっちゃってるの!?
おむつの中から飛び出した「あるもの」は、『彼』が男の子であることを示すのには十分すぎる証拠だった。
白梅ちゃんって、男の子だったのーっ!こんなに可愛いのに、大人しそうなのに、というか、あたしよりも何百倍くらい可愛いのに、男の子だなんて…ゴクリって違う。違うのわよあたし!しっかりしなきゃっ!
「では、仕置きを始めようぞ…フフフ」
淫靡な笑みを浮かべて、いなりちゃんがぎゅっと言った感じで、白梅ちゃんの「あるもの」を握った。白梅ちゃんは大きくビクッと、体を震わす。ああ、エロいよ。それだけでエロいよ白梅ちゃん。
「いい反応だにゃ。じゃ、こっちはどうかにゃ?」
たまちゃんはさらに上に来ていた純白のブラウスのボタンを外していく。露になった体はシミ1つなく、パウダースノーのような質感と、触れたら溶けてしまいそうなクリームの肌触りを想像させるものだった。白梅ちゃんの顔がどんどんと赤くなっていく。耳まで赤くして、恥ずかしがっている様子が丸わかりだった。
「失礼するにゃ…」
ぺろん。たまちゃんがその白梅ちゃんの体にある、ほんのりピンク色に染まった小さな梅を、舌先で舐めた。と同時に、いなりが『あるもの』をしごき始める。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!」
耳をぱたつかせ、声にならない悲鳴を上げる白梅ちゃん。体の奥底から湧いてくる衝動に耐えるために、体中が痙攣していた。玉粒の汗が滴る。荒い息をしながら、時折呼吸ができなくなりながら、それでも『彼』は耐えていた。弱っていく姿さえ、人を興奮させる魔力を秘めていた。ああ、あたしも少しだけ興奮してきたかも…ってダメよ!ダメなんだからね!今はこの子の夢を見届けなきゃ。
「流石に耐えるね。いい子だよ、白梅…けど、これは…どうかな?」
薫は意地悪そうな笑みと余裕で白梅ちゃんに近づき、その唇を奪った。むにという擬音さえ聞こえるような、熱い接吻。ってきゃぁーっ!だめよーっ!犯罪よー変態よーっ!そんなの、いけないんだからっ!
「……んむっ!………ふ〜〜〜〜〜っ!…〜〜〜〜〜っ!……」
熱い接吻で呼吸する機会さえ奪われた白梅ちゃんは、叫びながら涙を流し、最後の抵抗をする。けど、強い力で抱き寄せられているから、離れることなど叶わなかった。さらに強烈になる責めに、性感体を舐めたり噛みつくたまちゃん。その休みを入れない攻めに、ついに白梅ちゃんは、屈服した。
「…んっ、……んんっ!…ふむぅっ!…」
白い液体が、放射線を描いて、汚れたおむつの中に落ちた。そのあと、今度は黄色い液体が同じように弧を描いておむつの中に落ちて、ぴしゃりと弾けた。そこで夢はフェードアウト。あたしもまた、白梅ちゃんの夢から追い出されてしまった。
うー。可愛い顔して卑猥ね!この子はっ!……ま、夢の中が真実なら、スカートの下は、おむつ…よね?おねしょとか、したのかしら?ああっ!どうしてそんなことで頭抱えなきゃいけないのよ!もう!………口直しに、こっちの釣り目の子の夢も見ようかな?この子も男の子なのかな?ま、それは調べられないし、もしそうでも可愛いからOKではあるんだけど…ってダメよ!また思考が暴走してきたわ。早いとこ覗いちゃいましょ。お邪魔しちゃいまーす……
もう、あの子があの子なら、この子もこの子ね!何よこの夢っ!卑猥だわっ!超がつくほど卑猥だわっ!ついでに言うとその性癖はちょっとマニアックよっ!
「ひゃんっ!…黒百合止めっ…あんっ!」
さっきの夢にいたいなりちゃんが、お尻をパンパンと叩かれていた。高い音が響いて、叩かれるたびに尻尾がピンっと立ち上がる。
「おーほほほほっ!今日という今日は私の天下です!観念するのですね」
さっきの子同じ顔だけど、釣り目の子――黒百合ちゃんが高らかに笑いながらお尻叩きを楽しんでいた。なんて言うんだっけこれ。スパンキングだっけ?
「それっ!それっ!いっけぇっ!」
「許しっ!やっ!ったい!」
テンポよく叩く姿はドラマーを思わせる。涙目になりながら、いなりちゃんは止めて欲しいと懇願し、そして許しを乞う。ああ…お尻があんなに真っ赤になって…すごく痛そう…なんだかあたしのお尻も痛くなりそうだわ。
「これで、どうかしらっ!」
「ごめんなさ…ひやんっ!」
涙声で謝っても、黒百合ちゃんの手が休まることもない。音もペシペシからスパーンスパーンといった感じに強くなっていった。耳をくたりと垂らしたいなりちゃんはなんかすごく可愛くて、弄りたくなって…ああ、あたしも混ざりた…もとい!止めさせなきゃっ!
「コンっ!くぅんっ!…いい加減に……ふみゅんっ!」
「なぁにぃ?聞こえないわねぇ?」
黒百合の手も真っ赤になっているのに、彼女は休むということをせず、前よりも強く、更に強くといった感じでお尻を叩き続けた。しかし、彼女は気づけていない。いなりの瞳に、反逆の炎が燈っていたことを。
「あはははははっ!!やっぱ他人を苛めるのは楽しいわぁ!白梅がいるとこういうこと出来ないから、不満が募って……へ?」
「2連式札術!『蜘蛛有蝶捕事』!」
「糸が…っ!」
黒百合ちゃんの動きが停まる。振り上げた手は、極細の糸によって宙に固定されていた。途端に表情が、焦りのものへと変わる。いなりちゃんは黒百合ちゃんの拘束から抜け出し、体をフルフルと揺さぶり、ジトリとした眼で黒百合ちゃんを見ると、今度は勝ち誇った顔をして彼女に近づいていく。自業自得ね。あたしでもこういう状況になったらやり返すね。なんか楽しくなってきたわ。
「ごめんよいなり姐さん。あ、あれよ。スキンシップよ。ね?」
「あんな…」
「あんな?」
「あんなスキンシップがあるかーっ!」
「一応肌の触れ合いじゃな…みゅんっ!」
攻守逆転。黒百合ちゃんの左右のお尻を交互に叩きつつ、いなりちゃんの責めは終わらない。
「うにゅっ!…ごめんなさっ!……許してくだ、きゅいんっ!」
「問答無用っ!受けよ。秘儀『九尾の尻尾でお仕置きよ♪』!」
「ちょ、それずるったい!そこはだめっ!ああんっ!」
いなりちゃんが大人の大きさになって、尻尾を九本に増やすとその尻尾と両手を駆使し、とんでもなく早いビートでお尻を叩いたり、尻尾を弄ったり、女の子の大事なところをこすったり……って今度は女の子なんだ!?まさかの二卵生双生児!!?
「何か気持ちよく…くぅんっ!もうやだっんっ!あふぅっ!」
「ほれほれいい加減諦めろ。これでどうじゃっ!」
「あ、でひゃうよそれっ!なんか色々でひゃうってもうっ!あ、ああっ、駄目ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!!」
ぷしゃぁと水飛沫の音とともに、色んなものが混ざった液体が床に滴り落ち、大きな水溜りを作った。大きく息を荒くさせながら、黒百合ちゃんが呟く。
「ハァ…ハァ、もう、ハァ…許して…ハァ…ごめん、ハァ、なさい…ハァ…」
涙と涎で顔を汚しながら、彼女は懇願した。いなりはそれにニコリと微笑み、
「ダーメじゃ。まだまだこれからじゃよ?」
と悪夢の宣言を言い渡す。
「そんなぁ…うひゃっ!もっと優しくっ!案外いいかも…ふにゅっ!」
あたしは呆れてしまい、第2セットが始まっていた2人をほっといて、夢の中から立ち去った。
ふぅ、今回は碌な夢じゃなかったわ。2人してあんなに可愛かったのに、その中身は本当にエッチな子たちねっ!………けど、彼女たちのスカートの中身が気になるわねぇ。本当に、おむつ穿いておねしょとかしてたのかしら?そしたら、気持ちいいのかしら……て何真面目に考え始めて検討段階まで進めてるのあたし!やっぱあたしも変態ねっ!救いようのない変態だわっ!けど、何かそそられるわ。今度本当にやってみようかしら……ふぅ。ま、ちょっと気持ちを落ち着かせに行ってくるわ。じゃ、また会いましょうね。皆さん。じゃねーっ!
「白梅……いったいどんな夢見たんだよ?」
「……黙秘権……使う…」
「言いたくなけりゃいいけど…黒百合も。何でおむつの中がこんな惨状なわけ?」
「い、言いたくないわよそんな事!デリカシーの欠片もないわね」
「大方、わしらを苛める夢でも見てたんじゃろ?黒百合のことだしのう」
「な、なな、そんなわけないじゃないっ!勝手に妄想しないでよ!」
「図星にゃ」
「ず、ずずず、図星ってどこがよ!」
「……黒百合…?…苛め…めっ!……」
「わ、わかったわよ、白梅。だからそんな目で私を見ないでよぉ…」
「はいはい。詮索はいいから、まずはこのおむつの片づけから始めちゃおうか?」
「了解じゃ」
「……よろしくお願いします…」
「任せるにゃっ!」
「痛くしないでよ…私のここ、敏感なんだから…」
「……黒百合…卑猥……」
「懲りてないのう…」
「そ、そんな意味じゃないわよ!へ、変な、変な事想像しないでちょうだいっ!」
この後2人(匹)は、大人しくおむつ交換されましたとさ。
おしまい