[ 20 ]
勇気をふりしぼって僕はツナギ服のお兄さんから逃げたんだ。
もしお兄さんに捕まってしまったら変なことをされるかもしれない。

全力疾走でマナちゃんのいるせんげん神社まで・・・着いた・・・よかった〜・・・あのお兄さんはここまで追いかけてこなかったみたいだ、助かった〜。

あ、逃げるのに夢中でマナちゃんと一緒に食べるはずだった石焼き芋を公園に置いてきちゃった、せっかくパパからもらったお小遣いで買ったのに・・・僕は切なさのあまり泣いてしまった。

「ぐすん、うぇぇぇん」
「ピート君、どうしたの?」
「マ・・マナちゃん」

僕は今までのいきさつを涙ながらにマナちゃんに話したんだ。

「もう、ピート君ったら、男の子なんだからそんな事で泣いちゃダメ!」
「マナちゃんとおいも食べたかったのに、ぐすん」
「丁度おじいちゃんと焚き火しておいも焼いていたんだ、ピート君、いっしょにおいも食べよっ」
「マナちゃん・・・」

そうして、マナちゃんは僕にあつあつのおいもを差し出してくれたんだ。

「ピート君、このおいもどう思う?」
「すごく、大きいです・・・」

おしまい
( おむれつ / 07/12/12(Wed) 22:40 )