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世界はいくつもの精霊によって形造られていると、ママに教わった。けど、あの人の世界には精霊なんてものは存在しないんだって。でも、それは嘘だってすぐにわかったの。だって、あの人と繋がるこの水晶は、どうやって繋がっているの?


 


 水晶に映し出された先にいたのは、焦げ茶の瞳と金色の髪も女の子。見たこともないような衣装。ローブに近い?


「あなた、だぁれ?」


向こうの女の子が驚いて目を見開いた。こっちの声、聞こえてるみたい。彼女が水晶の下のほうで何かし始めた。


「ひゃん!」


あれ。何かが触れた感覚。あたしはまず自分の指を見た。あれ、何も触れてない。あたしは水晶の女の子を見る。女の子はさっき以上に驚いていた。あたしはそのまま女の子を見てしまう。女の子は軽く咳払いすると、


「私の名前は片瀬 シオンだ」


と自己紹介した。


「シ、シオン?不思議な名前だね」


あたしは思ったとおりの感想を言った。それでママの言葉を思い出す。


――自己紹介された時は、ちゃんと自分も自己紹介しなさい。


「今度はあたしの番だね!」


と前置きをして、


「あたしの名前はコロン。ファミリーネームはムーンドレイ。王立クレイヒンド魔法学校の基礎学科5年生。得意な魔法は水魔法!シオンはどんな魔法が得意なの?」


あたしの自己紹介に、シオンは戸惑ったような表情をした。あれ?あたし難しいこと言ったかな?けど、あたしは水晶交信魔法なんて、使ってないよ?


「どうしたの?シオン。この水晶通信も、シオンが使っているんでしょ?」


あたしはつい首を傾げてしまった。すると、シオンはクスッと笑った。あたしはぷくぅと頬を膨らませる。


「シオン。今笑ったでしょ!」


「済まない。あまりに可愛かったから、つい」


シオンは笑顔のまま謝った。あたしは「かわいい」という単語に反応して恥ずかしさとうれしさが混じったこそばゆい気持ちが、体を駆け巡った。


「…ありがと」


小さい声でしか、言えなかった。それぐらい恥ずかしい。顔が熱い。水晶に反射したあたしの顔は、ゆでダコになっていた。あたしが頭を抱えているうちに、シオンはまじめな顔をして、さっきのあたしの質問に答えた。


「…そうだな。あたしは心の魔法を研究している」


「心の、魔法?」


あれ?心の魔法って危ないから、一般には禁止魔法のはず…けど、最近は禁止魔法も積極的に研究されているってパパも言ってたし…うーん…


「うん。あたしにはまだわからないや」


考えてみたけど、やっぱりわからないことはわからないよ。


「あっ」


おしっこが、でちゃう…もう、ダメ…。無意識に手をお股の所に置いたけど、あたしには意味がない。


ああ、おもらし、おしっこ、でてるぅ…。


おしっこはおむつに水たまりを作るけど、すぐに吸収される。おしっこは勢いがあるものではなかったけど、量は多めで、確実にお尻やお股を汚していった。


(さっき、お茶を飲んだのが、まずかったかなぁ?)


「嘘、でしょう?私が、おもらし、なんて…」


向こうの言葉が、耳に届いた。その後、体からビリリと電気のような感触が届いた。


(何…これぇ?)


それから心地よさが体を包む。今まで、こんなこと、なかった、のに。指にある感覚。さっきと同じ、変な感覚。


「こんなに早く出ちゃうなんて…それにちょっと体が……気持ちいい…」


思わず声を上げてしまった。あたしはおもらしが終わると同時に、シオンに聞く。


「ねぇ。シオン」「コロン。あなた…」


同時に喋り出すあたしとシオン。あたしは口を開けたまま、シオンの言葉を待った。シオンはあたしに先に言うように促す。あたしはその好意に甘えることにした。


「ありがと」


まずは感謝の気持ち。そして、あたしが言いたいこと。


「シオンてさ、もしかして、おむつ、つけてる?」


あたしは怒られるかなっと思った。でも、あたしの指に届いたあの感じ…


YES


シオンの答えに、あたしはすっごく嬉しかった。


だって、あたしの初めてのおむつ友達ができたんだよ!

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