-
[ 35 ]
-
「お待たせ、っと」
お兄さんはお菓子を折りたたみ式のテーブルに置くと、机の椅子にすわった。 「それでもつまみながら、えーと。 まあ、何をするか決めてたわけじゃないんだよな」 そう言ってお兄さんはちょっと考え込んだ。 「ねえ、お兄さん」 「ん、何だ?」 お兄さんの話が終わったみたいだから、僕はあの人形について聞いてみる事にした。 「あの人形、僕みたいだよね。トランスヒューマン好きなの?」 それを聞くとお兄さんは、ああ、と何か思い出したみたいな顔をした。 「そうだな。テレビで見てから、興味があったんだ。人間とは色々違うらしいし」 「うん、耳とか?」 「そうだな、色々……何でも言うこと聞くって言ったよな?」 「うん」 お兄さんに助けてもらってした約束だもの。 怒られずにすむなら、その方がいいよね? 「人間と違うところ、調べてみていいか?」 「しらべるの?」 「そう、耳とか尻尾、触らせてくれよ」 うーん。 耳とかしっぽを触られるとくすぐったいけど、けっこうみんなに触らせてあげて慣れてるから、いいかな。 「うん、いいよ」 僕はベッドから立ち上がると、お兄さんの椅子の前でしゃがんだ。 「お前、約束守ってくれるんだなー。良い子だな」 そういいながら、お兄さんは僕の頭をなでる。 こうされるのはちょっと気持ちよくて、好きだな。 その後に、耳にあったかい手で触られる感じがした。 「うわ、やわらかい耳。いい手触りだな」 やっぱり、ちょっとくすぐったい。 「次は尻尾を調べていい?」 「うん」 僕はしっぽを動かして、お兄さんに差し出した。 「ああ、そうじゃなくてさ。生えているところを見せろよ」 「え、おしり!?」 それは、恥ずかしいなあ。 「言うこと聞いてくれるんじゃなかったっけ」 お兄さんと、約束したから見せなきゃいけないんだけど。 やっぱり、ズボンと……おむつを脱がないとダメなんだよね。
( シュージ / 08/03/12(Wed) 20:52 )
A. 脱ぐ
|