●定期増幅
「んぅ……んぅぅ……うぅぅ……ふぁぁぁぁ。」
白いベッドの上で未だに眠り続ける幼い少女セシリア=エクシプ
ノスは今、目覚めようとしていた。
「ふぁぁぁ、今日もいい朝です………あっ。」
両手を上に伸ばしのびをするセシリアだが、なんだかいつもと違
う感触に気がついた、そしてソレがなんなのかも自分は知っている。
「……おねしょするなんて……もうそんな時期ですの?」
ふとんをどかし、起き上がると青いネグリジェに浮かび上がる黄
色い染みを見て、恥ずかしさで顔を赤らめため息をつくセシリア。
「いくらわたくしが超エリートで高い魔力と持つといっても定期
的におねしょをしないといけないなんて最悪ですわ。」
生まれた時から高い魔力を持つセシリアは一定期間ごとに魔力と
共に体内の水が増幅そして破裂しないために外へと放出しなくては
いけない。そしてそれは約1日をかけて行われるのである。
「……うぅ、ベッドがおしっこで染みができてますわ。エラン先
生にまた相談しないといけませんわね。」
セシリアは魔法を使い、自分の尿を全てトイレへと移動させるが
増幅した魔力では制御が難しく思いのほか時間がかかってしまう。
「はっ、もう、このような時間なんて、わたくしとしたことが。」
時計を見れば朝食の時間にギリギリな時間であり、急いで着替え
るセシリア。
「まったく……本当にイヤですわ。こんな体質。」
ぼやきながらショーツを脱ぎ棄て代わりに白いオムツを履き、そ
の上からいつもの青いレオタード、ニーソックス、手袋としていき。
「はぁ……オムツではどうしてもはみ出てしまいますわ。今日は
気を付けないといけませ環ね。」
そして青いローブを着用し、白い大きな帽子そしてガラスのピン
ヒールを履き、急いで食堂へと向かった。
●前兆
「はぁはぁ……な、なんとか……間に合いましたわ。」
あまり運動の得意ではないセシリアは全力で駆けだし食堂を目指
し、なんとか遅刻せずにたどり着いた。
「セシリアさん、おはようございます。」
いつもどおりに丁寧な口調で挨拶をするミリア。
「あれ、セシリア今日は遅いにゃあねぇ?」
意地悪そうな笑みを浮かべるアーニャ。
「はぁはぁ……お、おはようございますわ。」
アーニャと口論するほどの体力がないのか挨拶をすると、そのま
ま着席をするセシリア。
そして3人の前に料理が並べられ……
「「「いただきます。」」」
3人は料理人と食べ物への感謝の気持ちをこめて礼をすると、ゆ
っくりと食べはじめた。
「うま……今日もおいしいにゃあぁ。」
ぱくぱくと元気よく食べるアーニャに、ゆっくりと噛んで食べる
ミリア。
(うぅ……お、おしっこがも、漏れそうですわ。)
だが、セシリアは朝の準備のせいでトイレに行けず、もじもじと
内股を擦りながら、震える手で食事を取っていた。
「あれ? セシリアちゃん、どうしたの?」
セシリアの異変に気がついたミリアは優しく声をかけるが……
「な、なんでもありませんわ。そ、それよりも今日は魔法の実践
ですわよ。」
セシリアはあくまで顔を崩さずに、余裕を持った声で言い無理や
り食事を胃の中へと詰めていく。
「う……うん。」
ミリアはだまってセシリアの言葉を受け入れ、食事を取ることに
した。
そして食事も終わり3人は授業が行われる学園のダンジョンへと
向かうこととなり……
(ま、まずいですわ。ダンジョンにはトイレなんてありませんし
……今からトイレに行っては遅刻してしまいますし。)
ダンジョンに向かう間にもセシリアの尿意は溜まっていき……
(こ、このままではも、漏れてしまいますわ。)
内股でダンジョンへと向かって行った。
アーニャは少し嫌な表情を浮かべダンジョンへと向かい、ミリア
はセシリアを心配しながら向かう。
●勝ち気ゆえに
「よし、3人ともよく来たな。今回は砂漠での戦闘を想定した魔
法の実践を行う。」
ダンジョンへとつく3人をエランはいつもどおり凛とした声で言
い。
「今回は簡単な罠がある遺跡と私が作り出した魔法モンスターの
撃破を行う。それで今日の授業は終わりとするが質問はあるか?」
3人を見るエランだが、アーニャは顔を下にし嫌な表情を浮かべ
、ミリアはおろおろとセシリアを見つめ、そしてセシリアはお腹と
股間を押さえ何かを必死に我慢していた。
「あ……ありませんわ。エラン先生さ、さぁはじめましょう。」
ミリアに心配されるのが耐えられないのか、セシリアは声を震わ
せながらエランにダンジョンの授業を始めるように頼んだ。
「ふむ。そうだな……3人とも気が散っているが、実践でも常に
万全のコンディションとは限らない。今日はその事も頭に入れ行う
ように。」
しばらく、考えていたエランだが、セシリアの一言で授業を開始
することにした。
「では、3人ともがんばるように。」
そして3人はダンジョンへと歩き出した。後にセシリアは自分の
言葉に後悔することになるが……
●ダンジョンンの中で
ダンジョンに入ると、すぐ何個かの罠が仕掛けられているが、そ
れをアーニャが丁寧に1個ずつ解除していき、その間ミリアとセシ
リアは周囲を警戒しているが……
「セシリアちゃん……本当に大丈夫?」
先ほどからセシリアはもぢもぢと内股を擦り合わせ、いやな脂汗
をびっしょりとかき、明らかに不調であった。
「だ、大丈夫ですわ……ミリアそれよりもあなたも油断しない方
がいいですわよ。」
それでも必死に虚勢を張るセシリアだが、いつまでも我慢が続く
はずもなく……
(こ、このままでは漏れてしまいますわ、こ、こうなったら出そ
うなおしっこを凍らせて。)
高ぶる尿意を押さえながらセシリアは精神を集中し、自らの尿へ
と氷結の魔法を放ち……
「…んぅ………ぅ、あっ。」
ぴくりと震え、漏れそうな尿へと氷の蓋がされたが……
(つ、つめたくて……よ、よけい漏れてしまいそうですわ。)
氷結を自身にしたせいもあって、ひんやりとした冷たさで余計に
尿意が湧き上がるが物理的な尿意は止まる。
「もう、二人とも何をやってるにゃあ? もうそろそろゴールに
ゃよ。」
1人事情のわからないアーニャだけが、あっけらかんとした声で
2人に早く進むように指示を出す。
「わ、わかってますわよ。あなたこそ、モンスターの魔法で無様
な姿を晒さないことですわね。」
セシリアはアーニャの言葉に苛立ちを覚えつい挑発的な言葉を言
ってしまい……
「ふ、ふん、セシリアこそ、気をつけるにゃあ。」
アーニャはぷいと顔を背け、モンスターのいる部屋へと駆け出し
た。
「そ、そのセシリアちゃん……少し言いすぎなんじゃあ。」
さすがにセシリアの言葉が悪いと思うミリアはセシリアに対して
注意を促すが……
「そ、そんなことありませんわよ。さ、さぁ行きますわよ。」
セシリアはそんなミリアの言葉を受けてますます冷静な心を失い
モンスターのいる場所へと向かった。
「あっま……まってよぉ。」
そのあとをミリアが追う。
●巨大サソリ
「ふにゃあ……こいつは強そうだにゃあ。」
初めに部屋に入ったアーニャが見たモンスターは全長10mはあ
ろうかという巨大な黒いサソリだった。
「えっとアレは………」
必死にどんなモンスターだったか思い出すミリア。
「あれはサンドスコルピオ。麻痺性の毒針と締め付けるハサミ、
それと……束縛する唾液を使いますわ。当然、かなり硬いですわよ
。」
3人の中で一番、知識が豊富なセシリアがモンスターの特徴を言
い、そのまま後衛から的確な指示と魔法でサポートするのがいつも
のパターンだが……
「それだったら、弱い関節部分を攻撃するんにゃあ。獣魂憑依!
! 風魂疾風!!」
アーニャは自身の爪を30cmの鋭利な姿に変え、さらに長時間
用の速度強化の魔法を唱えると一気にサンドスコルピオに突っ込み
……攻撃を始めた。
「あっ、ま、まってよアーニャちゃん。ま、まだし、支援が…」
遅れてハンマーを持ってサンドスコルピオに近づくミリア。
「お、お待ちなさい2人と……うぅぅ。」
巨大なサンドスコルピオに恐怖を持たず戦いを挑むアーニャとミ
リア、だがセシリアは溜まりに溜まった尿意のせいで身体を小刻み
に震わせ……戦闘どころではなかった。
「だ……ダメですわ、こ、このままじゃあ…も、もれちゃう。」
いくらオムツをしているとはいえ、2人の目の前あまつさえ戦闘
中にお漏らしなんて恥ずかしくて出来るはずもない。
だが、そのせいで攻撃魔法も的確も指示も出せず……
「うにゃあぁぁ、ベトベトするにゃあ、ミリアた、たすけてぇ。」
何度も関節部分に攻撃してダメージを与えるアーニャだが、つい
にはサンドスコルピオのネバネバとした唾液を全身に浴びてしまい
絡めとられてしまう。
「ア、アーニャちゃん今、た、たすけま……きゃぁぁぁ。」
アーニャの唾液を取り払おうと魔法を使おうとしたミリアだがサ
ンドスコルピオの大きなハサミでがっしりと捕まえられてしまい魔
法を唱えることもできない。
「うっぅぅぅぅ、やぁぁ。」
ひっしにじたばたともがくミリアにサンドスコルピオの毒針は腹
部へと刺さり麻痺毒を流し込んでいく。
「………あっ」
そのままばたりと抵抗をやめ、ハサミから解放されるミリアだが
……全身に麻痺毒がまわり今日はもう戦うことはできないだろう。
「ミリアぁぁ、セシリア何やってるにゃ!! なんで何も言わな
いし、魔法を使わないに……」
そしてセシリアへ抗議の声を上げるアーニャだが、ミリアと同じ
ように毒張を受け全身を麻痺毒に犯されてしまう。
「あっあぁぁ……わた、わたくしのせいで…あっ、あぁぁぁ。」
倒れ伏した2人を無視してセシリアに近づくサンドスコルピオ。
「ひっ、い……いや、いやいやいやぁぁぁぁぁ。」
恐怖のあまり、ついにセシリアの尿意は限界に達し、熱さもあっ
てか氷は溶け、チョロチョロと黄金の尿がどんどんと溢れててくる。
「こな、来ないで、来ないでぇぇぇ、いやいやいやぁぁぁ。」
泣きながらアクアロッドからめちゃくちゃにスプリッドを連発す
るセシリアかたはオムツに収まりきれずレオタードをそしてローブ
を尿が黄色く染めていき……
「あっあぁぁ、い、いやぁぁぁぁ、あっ、あぁっ、あぁぁ。」
そんな乱射された水の塊はその殆どがサンドスコルピオの装甲に
弾かれ……トスンと腹部へと毒針が刺さり、全身に麻痺毒がまわっ
ていく。
「こ……こんなの……い、いや、いやですわぁ……あぁ。」
緩んだ筋肉からはますます尿が止まることなく流れ、ついには砂
漠に尿の水溜まりができていた。
その後3人はエラン先生にたっぷりとお説教と反省文を書かされ
、セシリアには1週間はオムツ着用の義務がされたのはまた別のお
話。